ドバイとカタール(ドーハ)どちらがおすすめ？中東旅行で人気の2大都市を比較

どちらも中東を代表する近未来的な都市ですが、旅行の目的や好みによっておすすめが分かれます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

ドバイの特徴
・派手さ・エンタメ・ショッピング重視におすすめ
・世界一高い建物や世界最大級のショッピングモールがある
・見どころが多く写真映えする場所が豊富
・都市インフラが整っており移動しやすい

ドーハの特徴
・静けさ・文化体験・落ち着いた旅におすすめ
・伝統的なアラビアの雰囲気が残っている
・イスラム美術館など文化施設が充実
・コンパクトで観光しやすく人が少ない

刺激的で華やかな旅をしたいならドバイ、穏やかで文化的な体験をしたいならドーハがおすすめです。今の中東のイメージならドバイですね。

はい、ドーハもかなり近代的な都市です。ただし、タイプの違う近未来感というのが正確な表現です。

ドーハの街並み
・ウェストベイは高層ビルが立ち並ぶ(よく出てくる写真)
・ルサイルシティも開発されドーハ版の未来都市
・スークワキーフは伝統的なアラビア建築が残る

ドバイとの違い
高層ビル：ドバイが圧倒的に多くドーハは限定的
街の雰囲気：ドバイは華やかでドーハは落ち着いている
観光：ドバイは巨大施設でドーハは文化施設

ドバイ → 派手で刺激的な未来都市
ドーハ → 静かで上品な近未来都市

近代的な建築や未来的な景色が目的ならドーハでも十分です。ただ、世界一のスケール感を求めるならドバイの方が上です。

ドーハは観光スポットがそれなりにあり、2泊3日くらいがちょうど良い規模です。

ドーハの観光スポット
イスラム美術館：世界的に有名な美術館で建物自体も芸術作品
スークワキーフ：伝統的な市場でスパイス、香水、衣装など
カタール国立博物館：カタールの歴史や文化を学べる
ウェストベイ：高層ビルが林立する近代的なビジネス街
カタラ文化村：ギャラリー、劇場、ビーチがある文化複合施設

日帰り（トランジットなど）
イスラム美術館、スークワキーフ、コーニッシュを回る程度でOK
1泊2日
上記に加えて国立博物館、カタラ文化村、ウェストベイの夜景
2泊3日
近郊の砂漠サファリやルサイルシティまで足を延ばせる

ドーハは「見る、感じる、味わう」タイプの観光地です。文化や建築、美しい街並みに興味がある人におすすめです。

確かに外から見ると「ドーハ＝ドバイの後を追って発展している都市」という印象を受けやすいのですが、実際には似ているようで方向性が少し違います。

中東の近代化モデル
共通しているのは、「石油・天然ガス収入を原資に近代都市を建設し、観光と国際ビジネスのハブを目指している」という点。ただし、ドバイは商業中心、ドーハは文化・外交中心という違いがあります。

ドバイの方向性
・世界一、最大、最も豪華などスケールとインパクト重視
・経済、観光、エンタメを軸にラスベガスの中東版
・外国人観光客と投資家を大量に呼び込む見せる都市

ドーハの方向性
・ドーハが目指しているのは知的で文化的な中東の顔
・ワールドカップも中東の文化的地位を世界に示すため
・博物館、大学、美術館、メディアへの投資が盛ん

ドバイ：アブダビ＋ラスベガス＋ニューヨーク的な商業都市
ドーハ：ワシントンD.C.＋ジュネーブ＋美術館都市の要素

このように、ドーハはドバイの模倣というよりも、「ドバイとは違う中東の未来像」を静かに打ち出している都市といえます。

ドバイとドーハは約380km（東京〜大阪くらい）、飛行時間は1時間ほど。例えばヨーロッパなら「近いんだから一緒に回ればいいのに」と思いますよね。それでも両都市を周遊する人が少ないのには理由があります。

1. 飛行機は国際線
ドバイとドーハは別の国なので、移動は完全に国際線です。出入国審査が必要、セキュリティ・税関を再度通る、航空券も2万円ほどするので、気軽な移動にはなりません。これがヨーロッパやアメリカの1時間移動とは違う点です。

2. 政治的に微妙な関係だった
UAEとカタールは、2017年〜2021年まで国交を断絶していました。この間、直行便も停止、相互入国もできない状態で、現在は関係が回復していますが、両方回るという発想が途切れていた時期もあります。

3. 観光スタイルが違う
ドバイはエンタメ・リゾート・ショッピング、ドーハは文化・美術館・静かな街歩きというように、性格が異なります。両方行くよりも、どちらかに集中して滞在した方が満足度が高い傾向があります。

4. 効率が悪い
フライトは1時間でも、空港への移動、出国・入国手続き、待ち時間を含めると、半日が潰れてしまうのが現実です。それなら、ドバイかカタールで1日多く過ごした方がいいと考える旅行者が多いです。

私が観光で行くとしたらドバイを選びます。それは、派手なものが好きだからではなく、初めて中東へ行くなら体験の幅が圧倒的に広いからです。

1. 中東を最初に体感するのに最適
ドバイは、いわば中東のショーケースです。砂漠、海、高層ビル、イスラム文化、近未来建築、アラビアン料理...そのすべてを一都市の中で体験できるのが最大の魅力です。英語も通じやすく、観光インフラが整っているため、初心者でも安心して中東らしさを楽しめるという点で優秀です。

2. 多様な体験
ドーハは落ち着いていて洗練されていますが、観光という点ではやはりドバイが上。1日目は高層ビル街、2日目は砂漠サファリ、3日目は海辺のリゾートやショッピングモール、といった具合に、テーマの違う楽しみ方ができます。

3. 都市の完成度が高い
ドーハは発展途上にあり、非常に美しい都市ですが、観光地としてはまだ静かでこれから伸びていく段階です。一方ドバイは、すでに観光都市として完成しており、交通アクセス、案内表示、観光客向けの便利さが一段上です。

次はドーハへ
ドーハは静かで上品、人も優しくて落ち着いた時間が過ごせます。一度ドバイで“刺激”を体験したあと、次は“深み”を味わう目的で行くのに向いています。

このように初回はドバイへ行くのがおすすめです。見どころ、利便性、体験の幅が圧倒的に広いからです。次はもう少し静かに文化を感じたいと思ったら、ドーハへ行ってみてください。