夏のフランス旅行ってどうなの？エアコン普及率の低いパリで快適に過ごせるのか

パリは日本に比べると一般家庭や小規模ホテルではエアコンが少なく、特に古い建物だと設置されていないことが多いです。近年は温暖化の影響でパリでも夏に30℃を超える日が珍しくなく、熱波になると35℃以上になることもあります。そのため、時期や滞在先によっては「つらい」と感じる方もいるので、いくつかポイントを押さえておきましょう。

1. 宿泊先選び
ホテル予約時に「Air conditioning」「Climatisation」と明記されているかを確認することをおすすめします。高級ホテルや新しい建物なら備え付けがあることが多いです。

2. 公共施設
美術館やデパート、大きなショッピングモールなどは空調が効いていることが多く、暑い時間帯はそういった場所に避難できます。

3. 過ごし方の工夫
昼の暑い時間を避けて午前・夕方に観光し、午後はカフェや美術館で過ごすとかなり楽になります。また、パリは湿度が日本ほど高くないので、日陰や夜は思ったより涼しく感じるでしょう。

真夏（7月〜8月）にエアコンなしの宿に泊まると辛いと感じる可能性が高いので、旅行時期やホテル選びに気をつけることが大切です。

夏場にパリへ行く人が気になる点だと思います。日本のように「シティホテルやビジネスホテルなら必ずエアコンがある」という状況は、パリでは期待できません。

高級ホテル（4つ星・5つ星）
ほぼ確実にエアコン完備です。古い建物でも改装時に導入されていることが多く、快適に過ごせます。

中級ホテル（3つ星程度）
エアコンの有無は半々くらいです。特に歴史ある建物を使ったホテルでは「文化財保護」の関係で設置できない場合もあります。共用の冷房設備はあっても各部屋にはなく、窓を開けるしかないケースも。

エコノミー（日本のビジホ）
エアコンがないところも多いです。代わりに扇風機が置いてあるだけ、ということも珍しくありません。予約サイトで「climatisation（エアコン）」と明記されているか要チェックです。

日本との違い
日本の「ビジネスホテル＝必ず個別エアコンが付いている」という常識は、ヨーロッパには当てはまりません。パリでは「冷房完備＝サービスの一つ」としてわざわざ明記されている場合が多いので、記載がなければ基本的にないと思ったほうが良いでしょう。

予約サイトで「エアコンあり（Air conditioning / Climatisation）」に絞って検索することをおすすめします。もし予算を抑えたいなら、ibisなど新しいチェーンがエアコンのある確率が高いです。

日本に比べると、パリの飲食店や商業施設の空調普及率はかなり低いです。それでも、大規模な商業施設になるとしっかり空調が効いています。

カフェ・小規模レストラン
・エアコンなしが多い
・夏場は窓やドアを開放して自然換気＋扇風機が一般的
・暑い日はテラス席がむしろ快適に感じられる

中規模以上のレストラン・チェーン店
・新しい店舗や観光客向けの店ではエアコン完備のところが多い
・ただし、日本の飲食店なら当然冷房という感覚とは異なる

デパート
・空調完備で快適
・暑い時間帯の避難先としておすすめ

大型ショッピングモール
・冷房あり
・観光客や地元客が涼を求めて集まるスポット

スーパー・小売店
・中規模以上のスーパー（カルフールなど）は冷房あり
・小規模商店やパン屋、個人経営の店などはほとんどなし

パリでは、冷房は「あるとありがたい特別設備」。そのため、夏でも快適に食事をするなら、モール内や新しいホテルのレストランを狙うのが良いです。

パリの「暑さがつらい」と感じられる期間は比較的短いです。日本のように、梅雨明けから9月末までずっと蒸し暑い、ということは基本的にありません。

6月前半：まだ過ごしやすい。25℃前後の日が多く夜は涼しい
6月後半〜7月：日によっては30℃を超える。暑さを感じ始める
7月下旬〜8月中旬：もっとも厳しい時期。35℃を超える熱波が来ることも
8月下旬〜9月前半：暑さは落ち着き朝晩は涼しくなり観光しやすい

本当に辛いのは「7月下旬〜8月中旬」です。それ以外は、暑い日もありますが、夜は涼しくて気持ちが良いと感じる日も多いです。

もし私がパリへ行くなら「7月下旬〜8月中旬は避け、それ以外の夏に訪れる」という選択をします。

暑さの質が日本と違う
パリの夏は湿度が低いため、日中は暑くても日陰や朝晩は比較的過ごしやすいです。日本のように夜になっても蒸し暑く寝苦しい、という状況は短期間を除けば少ないので、「夏＝地獄」というほどではありません。

夏ならではの魅力が大きい
日が長く、夜10時頃まで明るいので観光時間がたっぷり取れたり、街中で音楽イベントやオープンカフェ、サマーマーケットが活気づいていたりします。また、セーヌ川沿いの「パリ・プラージュ（人工ビーチ）」では、夏限定の催しが楽しめたりします。

エアコン問題は回避可能
宿泊施設を「エアコン付き」と明記されたホテルに限定すれば、夜の快適さは確保できます。昼間は美術館やデパートなど空調のある施設に入れば、猛暑日でも耐えられる環境を自分で作れます。

したがって私なら、「7月前半や9月ならむしろ積極的に夏のパリを訪れる」ことを選びます。理由は 日本ほどの不快な暑さではなく、夏にしか味わえないパリの開放感や文化体験が大きな魅力だからです。