デルタ航空のハワイ線とは？羽田から運航される1便の存在理由・おすすめの人

デルタ航空は、東京（羽田）とホノルル間の直行便を2023年10月に再開しました。これは、日本からハワイへの旅行需要が徐々に回復していることを受けた対応です。

デルタのハワイ線の歴史
デルタ航空の日本とハワイを結ぶ路線は、ノースウエスト航空との合併により引き継がれたものです。過去には、成田空港を拠点としていましたが、現在は羽田空港に移行しています。また、大阪や名古屋、福岡などの日本各地からハワイ便を運航していましたが、需要や競争の変化により一部路線が縮小されています。

はい。かつては関空、中部、福岡からホノルル行きを飛ばしていました。それが、競争と市場環境の変化で、順番に撤退していきました。

過去から現在の流れ
デルタ航空の前身、ノースウエスト航空は日本〜ハワイ路線に強みを持っており、関空、中部、福岡から直行便を飛ばしていました。ところが、時代が進むにつれて、JAL、ANA、ハワイアン航空が本格的にハワイ路線を強化しました。日本発ハワイ線は「レジャー中心」なので、価格競争になりやすく、デルタのコスト構造では太刀打ちできなくなり、更に日本人が好むサービス（機内食、日本語対応）で、JAL・ANAに敗北。地方空港の需要はそれほど大きくないため、採算が取れず、撤退に追い込まれた。

具体的な撤退例
関空→ホノルル線：コロナ禍に運休
中部→ホノルル線：コロナ禍に運休
福岡→ホノルル線：2019年に撤退

現在も関空や中部が復活していないのは、実質的に「日本の会社やハワイアンに勝てない」が理由です。羽田だけ細く続けているのは「ハワイ路線は完全撤退ではないですよ」というアピールもあるでしょう。

昔は「JALとデルタ」が中心でしたが、今は「JALとハワイアンとANA」がメインプレーヤーです。デルタは日本のハワイ市場では「一度負けた側」で、今は復活を模索している状態です。

2010年代前半ごろ
・JAL → 伝統的に強い。ハワイといえばJAL
・デルタ → 日本各地からハワイへたくさん飛ばしていた
・ユナイテッド → そこそこ存在感がある程度
・ハワイアン → まだ日本路線は少なかった
・ANA → もちろんあったがハワイを「主力」とはしていなかった

流れが変わったポイント
2010年代中盤
ハワイアン航空が日本市場に本格参入。日本人受けする「フレンドリーなサービス」と「安めの運賃」でシェアを伸ばす。

2019年頃
ANAが本格的にハワイ市場に参戦。A380（フライングホヌ）投入で、「ハワイ＝ANA」のイメージを一気に広げた。

コロナ禍（2020年〜）
デルタは成田から撤退、羽田に拠点を移したが、羽田枠ではハワイ路線の拡張ができず一気に縮小。結果、デルタは日本発ハワイ便を全滅させ、ハワイ市場からほぼ消えた。

現在はJAL・ANA・ハワイアン航空の三強時代です。特にハワイアンは、デルタやユナイテッドが弱くなった隙をついて日本路線を拡大しました。

デルタ航空の羽田路線は「日本人の利用は限定的」で、「拡大しているとは言い難い」状況です。

日本人の利用は少ない？→はい
ー日本語サポートが限定的（乗務員・アナウンス・機内食など）
ーマイレージの使いにくさ
ー他社（JAL・ANA）の利便性・安心感が圧倒的
ーデルタ便はアメリカ側の乗継需要（北米地方都市）も意識している

なぜ運航を続けているのか？
ーアメリカ発ビジネス客（駐在員・出張者）が一定数いる
ー羽田枠（スロット）が貴重で簡単には手放せない
ーアメリカ政府と日本政府のオープンスカイで得た「権利」を失いたくない

デルタの羽田線は「飛んではいるが、拡大していない」。日本人客の利用は限定的（アメリカ人中心）で、使用機材（767）や日本語サービスでは競争に劣っています。

日本人の一般的なハワイ旅行客には、ややクセが強い選択肢なので、「スカイマイルを活かしたい人」と「アメリカンスタイルに慣れている人」に良いでしょう。

デルタがおすすめな人
ースカイマイルを使いたい
ーアメリカ本土路線で貯めたマイルでハワイ旅行
ースカイチーム系のステータスを持っている
ーアメリカ人・在日アメリカ人

羽田発は、出発時刻が全社ほぼ同じで、価格もデルタは特別安くないので、一般的な利用者にとってはあまりメリットはありませんね。

私だったら「条件次第ではデルタを選ぶけど、基本はJAL・ANA・ハワイアンを優先する」です。

基本的に選ばない理由
ー日本語サービスがJAL・ANA・ハワイアンに比べるとやっぱり弱い
ー運航便数が少ないので万が一欠航したときの振替便が不安
ーデルタは安くない。普通に買うとJAL・ANA並みかそれ以上する

デルタ便にどうしても乗りたい理由（マイル消化・夜便希望など）がなければ、無理に選ばないですね。