エア・カナダのストライキ
どの程度発生するか、補償や対応
エア・カナダというと、カナダへの観光や留学、更にはバンクーバーやトロントを経由して、アメリカへの渡航にも使われる。そんなエア・カナダだが、定期的にストライキの話題が流れて来るので、利用を考えている人は不安を抱くかもしれない。ストライキの影響について見ていく。


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ストライキの影響 専門家役の解説 サポートを使う
まとめ

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エアカナダのストライキ

エアカナダは、ここ数年、労使関係が不安定になっており、2024年はストライキが予告されていたものの直前で回避されたが、2025年は8月14日から段階的に実施され16日には全便が停止された。夏休み期間と重なったことから、多くの日本人が影響を受けることとなった。

・2025年は夏休みを直撃

・振替orキャンセル

・留学生たちにも影響

・3日経っても状況は変わらず

・カナダ自体でストが増加

一番厄介なのは帰国できないパターンで、夏休みということもあり振替便が遅くなることから、キャンセルして自腹で取り直す人も多かった。もちろん、繁忙期で直前ということもあり、かなり高額でチケットを買わざるを得ない状況だった。

このように8月16日から日本線も全便が欠航。こちらは成田発の3便で、他にも羽田と関空便も欠航となり、告知通りエア・カナダの全5便が動かない状況が数日続いた。北米へ旅行へ行き帰れない人、夏休みで一時帰国してる留学生が戻れないなどの影響が出た。
日本人からの評価は2.6
▶ エアカナダの口コミを見る
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専門家役はどう見る?

海外旅行や航空会社に詳しい専門家役に、エアカナダのストライキについて解説してもらう。これは膨大なデータや口コミから回答されているので、スペシャリストと同様に参考にできる。

初心者
エア・カナダはストライキが発生しやすい航空会社ですか?
専門家役
エア・カナダは近年、労使関係で度々摩擦が生じており、ストライキやスト寸前の事態になっています。直前での回避はあるものの、ストライキが起こりやすい企業と言えます。

2024年は回避
パイロットによるストライキの可能性がありましたが、直前になり回避され、最終的には合意に至りました。

2025年のストライキと経緯
エア・カナダの客室乗務員組合(CUPE)は、99.7%という圧倒的多数でスト権を承認し、72時間前通告のスト警告を発出しました。エア・カナダは政府に対し、仲裁を求めましたが、CUPEはこれを拒否。
8月14日以降、段階的にフライトを停止し、16日にはエア・カナダとエア・カナダ ルージュの運航が全面停止。日本に乗り入れる便も全て欠航となリました。
翌17日にはカナダ政府が介入し、ストは終結するかに思われましたが、職員側は命令を拒否。再開の見込みは立っていません。

初心者
エア・カナダでストライキが発生したら振替便は用意してくれますか?自費で別の便を取る必要はありますか?
専門家役
基本的には自分で新しい便を自費で取る必要はありません。ただし、すぐに希望の便に乗れる保証はなく、振替の可否やタイミングは状況次第です。

1. エア・カナダの公式対応
ー同社便または提携航空会社便への振替が無料で提供される
ー振替はオンラインまたは空港カウンターで手続き可能
ー他社便への振替は提携路線・空席の有無によって制限される

2. 注意点
ースト期間中は空席不足で数日先まで満席になる可能性が高い
ー急ぎで移動したい場合は自費で他社便を買うしかない
ー自費購入した場合でもエア・カナダからの補償は原則なし
ーカナダの航空旅客保護規則では追加費用補償義務がない

初心者
エア・カナダが全便停止になったら、どこの航空会社になるのでしょうか?
専門家役
振替が行われるのは基本的にスターアライアンス加盟会社の運航便ですので、カナダ路線を飛ばしているANAユナイテッド航空が最有力候補になります。

提携ネットワークを活用
ースターアライアンスの創設メンバーで日米加路線での提携は非常に密接
ー日本発着ではANA便とコードシェアしている
ーユナイテッド航空ではシカゴ・サンフランシスコを経由する可能性が高い

ANAの日本⇔カナダ直行便、ANAやユナイテッドのアメリカ経由便に振り返られる可能性が高いです。

初心者
2025年は、8月で夏休み(お盆休み)を直撃しています。この期間は、他の便も満席に近いと思いますが、帰国はかなり遅れますか?
専門家役
はい、その可能性は非常に高いです。日本ではちょうどお盆休みの終盤にあたり、海外旅行からの帰国ピークです。この時期は、ANA・ユナイテッドなど振替便はほぼ埋まっていると考えられます。

1. 数日乗れない可能性がある
ーエア・カナダ便の数千〜1万人規模の乗客が行き場を失う
ー日本⇔カナダは他にANAのバンクーバー線(提携便)だけで供給不足
ー観光客以外にも駐在員や留学生の帰国も重なり空席が出にくい

2. 起こり得るシナリオ
ー当日、翌日は満席
ー2〜5日後の便でやっと空席が出る
ー他社便(デルタ・アメリカンなど)なら席があっても自費負担

1年で最も混む時期なので、振替は数日先になる可能性が高く、即日帰国はかなり難しいです。

初心者
旅行の予定が狂ったり、カナダ・アメリカでの滞在が延びる場合は、どのような補償がありますか?
専門家役
カナダの法律やエア・カナダの規定を踏まえると、ストライキの補償はかなり限定的です。特に、滞在延長や観光プラン変更の費用は、原則として自己負担になります。

1. カナダの航空旅客保護規則の扱い
欠航や大幅遅延が「航空会社の管理外の事由(例:天候・セキュリティ・労使争議)」で発生した場合、金銭的な追加補償義務はありません。つまり、ストライキは「労使争議」に分類され、航空会社が宿泊費・食事代を負担する義務はないとされています。

2. エア・カナダの過去事例
振替または全額払い戻しは行われますが、ホテル・食事・交通費などの滞在延長費用は自己負担です。例外的に、欧州発着路線(EU261規則適用地域)の場合は、航空会社が宿泊費や他社便手配を負担する義務が生じますが、多くの日本人は対象外です。

補償されるもの:振替便または航空券払い戻し
補償されないもの:滞在延長の宿泊・食事・交通・観光の損失

初心者
ストの事を考えるとアメリカ系も候補に入れようと思います。ユナイテッド航空などはストライキが多いですか?
専門家役
ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空は、ストライキが起こる可能性は高くありません。ほとんどが回避されている状況です。

1. ユナイテッド航空
2024年に、客室乗務員が99.99%という圧倒的多数でスト権を承認する投票を実施しました(ただし実際のスト発生はまだありません)。航空業界における連邦法の制約により、実際にストが実行されるには多くのステップ(調停や冷却期間の経過など)を踏む必要があり、現状ではすぐのスト発生は「可能性があるが即断ではない」と言えます。

2. アメリカン航空
客室乗務員が2023年に99.47%でスト権承認の投票を行いましたが、2024年には暫定合意が成立し、実際のストは回避されました。つまり、スト権は高い支持を得ていますが、実行に至る前に合意で回避される傾向があります。

3. デルタ航空
デルタ航空はストに関する情報はありません。

会社 リスク実行
エアカナダ高め2025年の全便停止
ユナイテッド中〜高実ストは未確認
アメリカン最後のストは1990年代
デルタスト例なし

発生率:ヨーロッパ > カナダ > アメリカ
補償の手厚さ:ヨーロッパ >> アメリカ ≈ カナダ

カナダは「発生率が高め」かつ「補償が薄い」という点で、旅行者への影響が大きくなりやすいです。アメリカは、鉄道・航空など重要インフラは鉄道労働法(Railway Labor Act)で、スト権は承認されても、最終的には回避されることが多いです。

エア・カナダは、近年の傾向を見るとストライキが起きやすいとされている。また、補償も手厚い訳ではなく、ここは同じくストの多いヨーロッパとは違う点だ。そして、アメリカ系はストの実行には制限があるので、エア・カナダと比べると安定している。

サポート付き航空券

エア・カナダに限らないが、ストライキやトラブルが起きそうな航空会社を利用する場合は、サポート付き航空券を購入すると安心感が得られる。例えば、ツアーであれば旅行会社がサポートしてくれるが、航空券のみの場合は基本的には対応してくれない。ただし、HISはサポートが付く。

それが24時間サポートコールで、ケース2の「飛行機の欠航」に当てはまる。これはトラブルを相談できるというもので、HISが何かしてくれる訳ではないが、少しは不安が和らぐだろう。

先ほどの解説にもあった通り、ストライキの場合は"航空会社の指示に従う"のが原則なので、サポートコールを使ってもそのように言われるだけだが、この流れを知らない人には役立つ。また、海外で日本語で相談できるのは心理的にも大きい。あくまでも簡易的なものだが、パニックでどうすればよいか分からなくなった場合の道しるべになってくれる。
旅行中のトラブルに相談可能
▶ 24時間日本語サポートコール

まとめ

2024年は直前でスト回避、2025年はストで全便が停止と、利用者側からすると、エア・カナダを使うのに躊躇する状況となっている。1ヶ月前頃から兆候はあるものの、実際に発表されるのは数日前なので、急に他の航空会社に変えるのも難しいといえる。回避するには、基本的にストが起こらない日系(JAL/ANA)を選ぶか、起こりづらいアメリカ系を選ぶのが良いだろう。
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ストライキの影響 専門家役の解説 まとめ


今回の航空会社

エア・カナダ 評価・機材

ANA 評価・機材

JAL 評価・機材

ユナイテッド航空 評価・機材

デルタ航空 評価・機材

アメリカン航空 評価・機材

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